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私の主張

議員立法
(4月25日)

 言うまでもなく国会は「唯一の立法機関」であります。したがって、法律を成立させることが最も重要な国会の仕事です。しかし、実際には、成立したほとんどの法律は内閣提出の法案(これを「閣法」と呼びます。)であり、いわゆる議員立法の法律(これを「議法」と呼びます。)は相対的に少ない状況にあります。最近の10年間の状況を見ると、提出数は閣法(条約を含む。)1,053本、議法1,165本とむしろ議法の方が多いにもかかわらず、成立数では閣法865本、議法240本と議法が相当少なくなっています。提出数と成立数が直接リンクしているわけではありませんが、成立割合を単純に計算すると、閣法82.1%、議法20.6%と圧倒的な差があります。このほかに起案しながら提出までに至らなかった議法もたくさんあったことでしょう。

 では、国会議員は議員立法をすることに余り熱心ではないのかというと、決してそんなことはありません。与野党を問わず多くの国会議員が、自らの政策を実現するため、党内グループで、あるいは超党派の議員連盟を結成して議員立法の立案に努力しているのです。それなのになぜ成立する議法が少ないかというと、国会に特有な議員立法のルールがあるからなのです。そのことについて、解説したいと思います。

 議員立法の成案を得たときには、衆参のどちらかの院に法案を提出します。これには一定の賛同者(衆議院は20人、参議院は10人。ただし、予算措置が必要なものは、衆議院は50人、参議院は30人)が必要ですが、それほど大きな支障ではありません。しかし、法案を実際に所管の委員会で審議入りしてもらえるかというと、そこには高いハードルがあります。

 まず、法案の所管委員会で、審議入りしてもらうことの意思決定が必要です。それを担保するため、各会派は、法案が提出されると自動的に議院運営委員会に趣旨説明要求(いわゆる「つるし」のこと。その解説は、こちらを参照してください。)を提出し、とりあえず審議入りを阻止する手続を掛けます。そのため、所管委員会の理事会で審議入りについて同意し、議院運営委員会理事会で「つるし」を下ろしてもらわなければ、所管委員会での審議は始まらない仕組みとなっています。この「つるし」は各会派がその意思により提出できるので、各会派は、それぞれ審議入りに対する拒否権を有していることになります。

 このことは閣法でも同じなのですが、閣法の場合は議院運営委員会の採決によって「つるし」を下ろすことも可能です。一方、議法の場合は、与党議員が提出しているものであっても、与党が党として提出しているまれな議法を除き、採決で「つるし」を下ろすことは原則ありません。私が国会議員になった頃は、もう少し審議入りの条件が緩やかだった気がしますが、最近では少なくとも所管委員会に理事を出している会派の一致した合意がないと普通審議入りの意思決定はできません。したがって、多数を有している与党の議法であっても、所管の委員会内で賛同が全会一致又はそれに準ずる状況にならないと、実際には審議に入れないのです。ましてや、野党提出の議法が与党の賛同を得て審議入りできるのは、極めてハードルが高い状況にあります。

 所管委員会で、各会派の賛同が全会一致又はそれに近い状態の場合は、予定の提案者に変え、当該委員会の委員長を提案者とする「委員長提案」が行われます。委員長提案の場合は、意見の一致が前提となっているので、法案の実質質疑が省略される例となっています。一院で委員長提案の法律が本会議で可決されると、他院でも当該委員長が提案者として出席して委員会が開かれ、この場合も実質質疑が省略される例となっています。

 与党グループの提出する議法の場合は、できるだけ野党の賛同を得るため、提出前に相当の時間を掛けて法案の修正協議が行われます。これが成功した場合は、その法案が所管委員会で審議入りし、可決される可能性が大きくなります。一方、野党が提出する議法の場合は、例外はありますが、政府与党に対抗する目的で提出されるものが多く、その場合は与党の賛同が得られず、「つるし」が下りないので、審議入りすることはまれになっています。その場合は、法案を提出したことそのものに意義を求めることになります。

 こうした議員立法をめぐる仕組みには、大きな問題点が二つあります。第一に、与党グループが提出する議法は多数決で可決される可能性が高い法案であるにもかかわらず、野党が「つるし」の権利を有している中で、全会一致に近い状態になければ委員会で審議入りされません。このことは、多数決という民主主義の原理に反するものではないかという疑問があります。第二に、野党の提出する議法は、与党が賛同するまれな例を除き、原則法案の審議入りには至りません。国会は議論の場であり、否決される可能性が高い法案であっても、与野党できちんと議論することが民主主義のルールに沿うものではないかという疑問があります。正反対の方向から二つの疑問があるのです。

 私は、国権の最高機関として有している立法権を自ら制限している現状は、おかしいと思います。議法についての国会議論をもっと活発にするため、議法の委員会での審議入りの要件をもっと緩和すべきであると考えます。特に衆議院と比べ政権と一定の距離を保つべき参議院において、その主要な役割を担うべきであると考えています。しかし、一方で、提出された議法の全てについて委員会で審議入りすることになると、審議時間の観点から、閣法など与党として優先的に成立させなければならない法案の審議に大きな影響を及ぼします。ここが難しいところなのです。したがって、どういう議法を優先的に審議入りするか交通整理をするためのルール作りが必要ですが、これが本当に難問です。このことについての私案は、次の機会に論じたいと思います。

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「私の主張」(既掲)

最低賃金を考える
(3月26日)

糖質制限ダイエットの勧め3
(1月9日)

新旧対照表方式をめぐって
(12月26日)

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礒崎陽輔