御 挨 拶

 この度、政治の第一線から引退することを決意しました。

 長年御支援を賜りました皆様に心から感謝を申し上げます。国政において私なりの成果を残すことができましたのも、本当に支援していただいた皆様のおかげであります。

 特に地元・在京の後援会の幹部・会員皆様には、ありがとうございました。また、先輩同僚の国会議員の皆様、大分県内の県議会議員、市町村議会議員の皆様には、大変お世話になりました。公明党の皆様、各種支援団体の皆様、自民党本部、同大分県連・市町村支部の役職員の皆様、そして清和政策研究会の皆様にも、様々な御尽力を賜りました。改めて御礼申し上げます。

 昨年不慮の死を遂げた安倍晋三元総理とは、20年を超える間柄でした。安倍さんが内閣官房副長官を務めた時期に、私が安全保障担当の内閣参事官としてお仕えしたのが最初でした。政治の世界でも目標を共にし、政権奪回を計り、第2次安倍政権を樹立するまでは怒濤の航路でした。政権復帰後は、再び安全保障担当の総理補佐官として仕え、集団的自衛権を容認する憲法解釈の変更など平和安全法制の確立に努力しました。今、安倍さんと共に国民のための憲法改正が実現していないことを心残りとしていますが、情熱を持つ多くの国会議員の皆さんにその道を継いでいただけるものと確信しています。

 地元では、高速道路、治水ダムなど多くの公共施設の整備にも努めましたが、その一方でずっと災害対応に追われていた感じがします。日田市、中津市、竹田市、豊後大野市、津久見市などの豪雨災害、由布市、別府市などの熊本地震関連の災害、中津市のがけ崩れ、豊後大野市の地すべりなど本当に多くの災害がありました。今でも、生活や地域の再建にお役に立つことができたならばと念じているところです。

 今後は、一市民の立場で、国政に寄与してまいりたいと考えています。中立的視点からの国政評論を続けるとともに、ライフワークである公務員のための「公用文の書き方」「法律・条例の書き方」などの書籍の発行改訂に務めてまいります。また、若い頃からいそしんでいる諸研究も充実させていきたいと考えています。そうした活動を通じ、引き続き少しでも社会のお役に立つことができれば幸甚です。

 活動の拠点は、東京都に移します。多くの皆様に訪れていただいた大分事務所は、整理が出来次第閉所します。御迷惑をお掛けしますが、御理解いただきたいと存じます。これまでの御愛顧に対し、秘書共々御礼申し上げます。

 まだまだ若造です。皆様のお役に立つようがんばってまいりますので、今後とも叱咤激励を賜りますようよろしくお願い申し上げます。本来であれば御支援いただいた皆様一人一人に御挨拶申し上げるべきところではありますが、ネット上でのお知らせとなりますことどうか御寛容いただきたいと存じます。

 皆様方には、御健勝での御活躍を心からお祈り申し上げます。本当にありがとうございました。

 令和5年9月

                      前参議院議員 礒 崎 陽 輔


◇〈私の主張〉『自民党役員・内閣改造人事 留任ばかりで新味なし 政権浮揚にならない』(9月13日)

◎大分事務所は、令和6年1月31日をもって閉所しました。長い間の御愛顧、誠にありがとうございました。
◎「公用文の書き方」に関する公務員向け研修の講師を承っています。詳しくは、こちらを御覧ください。
◎好評の私の主張「糖質制限ダイエットの勧め」「明解大分方言」については、こちらから御覧ください。

私の主張

バックナンバーは、左の「私の主張(既掲)」から御覧ください。

『自民党役員・内閣改造人事 留任ばかりで新味なし 政権浮揚にならない』(9月13日)

 党役員も閣僚も主要ポストはほとんどが留任であり、国民には政権の変化が見られない。自民党内部では定期異動としての意味があるものの、自民党の支持率の向上には寄与しないであろう。
 内閣改造当日の朝刊に全ての人事が掲げられているなど、政権基盤の弱さを露呈している。

●党役員 4氏留任 森山氏、小渕氏は横滑り
 麻生副総裁は留任。自民党最後の領袖であり、妥当なところ。茂木幹事長も留任。ポスト岸田を狙う茂木氏との距離感を総理は変えたくなかったのであろう。森山氏は、選対委員長から昇格し、総務会長に。党の第三勢力出身であり、菅前総理との関係も良い常識人。このポストは誰もが認めるところ。荻生田政調会長も留任。これで党三役としての重みが増せば良いが。小渕氏は、国民運動本部長からの横滑りで選対委員長。党内受けは良い人だが、閣僚入りできず、政治資金問題の「みそぎ」が済んでいないことを象徴してしまった。党内で修羅場をくぐってきたことはなく、重責が務まるかは未知数。国対委員長の高木氏も留任。

●内閣改造 主要ポストは外務大臣を除きほとんど留任 新人は11人 女性は5人に
 鈴木財務大臣、松野官房長官、西村経産大臣は留任。鈴木氏は、在任中失策もなく、総理の座を狙うこともないので、総理として使いやすいのであろう。松野氏は、真面目さが真骨頂であり、目立ちはしないが、総理が女房役として評価している。西村氏は、処理水問題もあり、動けなかったのであろう。安倍派内のライバルである萩生田政調会長が党三役として留任したのに比べ、より上のポストが得られず、じくじたるものがあると思われる。

 最も意外だったのは、林外務大臣の交代である。主要ポストの閣僚が留任する中で、同じ岸田派の上川氏と交代した。総理が何を考えたのか分からないが、派閥内で林氏の相対的地位が上がるのを恐れたのかもしれない。上川氏は、法務大臣の経験者であるが、外務大臣のポストが務まるかどうかは分からない。

 河野デジタル大臣と高市経済安全保障担当大臣は、留任した。本人らが希望したのかは分からないが、塩漬け人事との見方もある。河野氏は、外務大臣、防衛大臣の経験者であるのに、デジタル担当では足踏み感がある。保険証廃止問題の責任を取らせる意図か。高市氏は、交代必至と見られていたが、総理がなお一目置いているのか留任となった。公明党の斉藤国土交通大臣も、公明党の強い要請を受け、留任する。本人は極めて常識人であり、今ここで公明党との間で紛議が増えることを避けたものと思われる。

 総務大臣の鈴木氏、防衛大臣の木原氏は、大抜擢である。鬼門の農水大臣には、農水族の宮下氏。官僚出身の実務型でガードは堅い。法務大臣の小泉氏、文部科学大臣の盛山氏、厚生労働大臣の武見氏、環境大臣の伊藤氏、国家公安委員長の松村氏、経済再生担当大臣の新藤氏は、それぞれベテランを配したもの。あと女性大臣として、復興大臣に土屋氏のほか、若手で当選3回の加藤氏がこども少子化担当大臣に、参議院当選2回の自見氏が地方創生担当大臣に当てられた。上川、高市両氏とともに5人の女性大臣は、過去最大である。

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